ぼっちヅカファンの遠征記録

田舎のボロアパートから観劇(主に宝塚)の感想を書いています。

映画「パラサイト」感想

昨今、韓流ブームですがことごとく乗り遅れていた私。。

避けていたのではなく、縁がなく冬のソナタも愛の不時着も見たことがないのです。。

 

ですが、以前、動画サイトで安くレンタルできたので

話題となっていた「パラサイト」を見ました。

 

動画サイトではジャンルがコメディになっていましたが、

これコメディですか。。??バリバリ怖かったです。。!!

 

以降、ネタバレですが

 

 

 

半地下で暮らしていた家族が地上に上がろうとパラサイトするものの、

結局主人公のお父さんは地下に閉じ込められた生活を強いられてしまいます。

 

また、主人公家族には半地下のにおいが染みついている 

(終盤の社長が鼻をつまむシーンが印象的でした。)という表現が

たびたび出てくることからも、階級は社会にこびりついていて逆らおう

とするものはさらに下の階級へ落されるという制裁を受けるという

おどろおどろしさを感じました。

 

皮肉なことは半地下の家族たちは、全員労働者としての評価は高かったということです。(主人公が教え子に手を出すのはどうかと思いましたが。。)

この人たちが上流階級に生まれていたならば、全うな仕事をし優雅に暮らしていたことでしょう。

 

最後に主人公は全うに働いて上流社会の人間になりお父さんを救うことを

誓いますが、この階級社会の中でフリーターの主人公が上流社会の人間に

本当になれるのかは疑問が残ります。

労働者としては難しいでしょうから起業とかするのでしょうか。

 

階級社会の分断を見せつけられた一方で、半地下の家族はもう少しうまくやれたのではないでしょうか?

例えば、運転手さんや家政婦さんをやめさせてまで、社長家族にパラサイトするのは調子に乗りすぎではないでしょうか?

家庭教師2人の給料で我慢をしていたら、甘い蜜を長く吸い続けられたと思います。

もしくは、社長家族がキャンプに行った際に、お母さんがつつましく家政婦をして、家族で飲み会をしなければ。。など様々なifを考えてしまいます。

 

人間の欲はとどまるところを知らないですし映画としての都合があるのでしょうが、

つまるところは「生まれた階級から乗り換えることはできない」という

社会の仕組みを見せつけられたように感じました。