ぼっちヅカファンの遠征記録

田舎のボロアパートから観劇(主に宝塚)の感想を書いています。

大人になって見方が変わる事【千と千尋の神隠し】

演劇感想ブログですが、映画の感想も書かせていただきます。。

 

最近、遠出ができず、映画館でジブリの再上映に足を運んでいる。

 この一か月くらいかけて、

もののけ姫ナウシカ千と千尋の神隠し

とみて、どれも一度は見たはず(特にもののけ姫は大好きで何度も見ている)なのに、作品のすばらしさに震えている。

 

つい最近は「千と千尋の神隠し」を見てきたので感想を書きます。

最後に見たのは小学生高学年ぐらいの時で、そのときはあまり印象に残らず、どちらかというとカオナシが暴れるシーン等が怖かった記憶があった。あと冒頭のパパとママがブタになるシーンが怖かった…

 

ですが、今回映画館で見て、

 

もう、すごい泣いた。

なぜこの作品の良さに気づかなかったのか自分!!

(みなさんは既にご存知だと思うし、語りつくされていることだとは思いますが。。)

 

ていうか、千尋めっちゃいい子やん!

冒頭のシーンで不機嫌なのでいい子のイメージがなかった。。自分が10歳の時はあんなに周囲に思いやりがなかった(今もですが)し、劇中でどんどんたくましくなっていくのがすごい。。

 

そして、油屋の人たちが親切なこと!

小さいときに見た時は、油屋の人たちは怖いイメージがあったけれども、窯爺もリンさんも口は少々悪いが親切で面倒みがいい。モブもわちゃわちゃしていて活気がある。むしろ羨ましい職場の雰囲気。

湯婆婆も口は悪いけれど、カオナシが暴れた時に手を貸したりなどいい面もある。

お客の神様たちも、オクサレサマが帰っていく場面で一緒によろこんでいたりとかわいい笑(ちなみに私の推しはオオトリさま)

 

そして、最後の千尋とハクがまた会えることを誓い合って別れていくシーンが切ない。

ハクの手から千尋の手が離れていって、名残惜しそうにハクの手がフェードアウトしていくシーン。

そのあとハクは湯婆婆との約束通り八つ裂きにされたのではないかという推測がネットに書いてあったけど、私はそう思わないな。

私はなんだかんだで湯婆婆はそこまでの悪人ではないと思うし、名前(自分の本質)を忘れないことがこの作品の要ではないかと思うから。

千尋は、千になりかけたこともあったけど自分の名前を忘れずにいたし、湯屋の人たちがカオナシの砂金に群がっていても「両親を人間に戻して町に戻る」という信念を貫いて拒否した。

ハクも自分の名前を思い出し、「魔法使いの弟子をやめて千尋に会いに行く」という信念を得たので、きっとうまくいくのではないかと思う(私の願望ですが)

 

 

私が初めて「千と千尋」を見た時は千尋と同じくらいの年だったと思うけれど、そのときは「行きの電車はあるけど戻ってこれない場所」が死の暗喩であることや、劇中の「起きたことは思い出せないだけで忘れていない」の言葉の重みに気づくことはできなかった。

 

私のようにあまりに小さいときにジブリ作品を見たために、作品の良さを十分に享受できない人は多いのではないかと思う。もちろん、大人になってから見直しても良いのだが、厄介なことに結末だけは覚えていたりして、新鮮味が薄れてしまうのだ。

 

あと大人になってから見て、背景と音楽の素晴らしさを改めて感じた。もののけ姫などは背景に鳥が飛んでいたりなどこだわりの高さを感じさせる。もう、絵と音楽の美しさだけで泣きそう。。

 

今回のジブリ再上映で、作品の素晴らしさに気づくことができてよかった。他のジブリ作品も機会があったら見直してみたい。実家にはジブリの録画があるはずだから、自粛があけて久しぶりに実家に帰ったら見返したいな。