ぼっちヅカファンの遠征記録

田舎のボロアパートから観劇(主に宝塚)の感想を書いています。

グランドホテル感想1 主にオットーのラストについて

当日券に並んで観劇したグランドホテルの感想を書きます。前回の記事の続きです。

 

実は別の日にまた当日券に並んでしまいました(/-\*)ですが、複数回見ることで理解が深まったような気がします。

 

私、このお芝居では、オットーがエリックの息子に金のシガレットケースをあげてフラムシェンと旅に出る場面が一番好きです。この場面泣けてしまいます(;_;)言葉では形容できないのですが、なんといいますか前向きな気分にさせてくれますよね。

 

で、先日、立ち見を買い足したときに何が原因なのかなぁと思いながら観劇していたのです。

 

やっぱり一番の要素はオットーの心情の変化かなと思います。

 

オットーはお芝居冒頭からかなり思い病気にかかっています。そこで、死ぬ前にやり残したこととして今までに稼いできた全財産を使って最高級ホテルであるグランドホテルにやって来ます。

 

そして、芝居中盤で男爵に紹介されていてフラムシェンと知り合います。二人は年齢もキャラも大きくことなりますが、何だかんだで結構仲良くなります。

 

最後にオットーはフラムシェンに一緒にパリに行こうと誘いフラムシェンも同意して、ホテルを去っていきます。お芝居を通じて、オットーは進められてもダンスをしたり株を買おうとなかなかしないのですが、フラムシェンをパリに誘うときは珍しく積極的です。そのときに私は、オットーは恋愛感情でないにしろフラムシェンが好きなんだなと思いました。

 

病気になってしまい未来に希望が持てなくなったオットーがフラムシェンを好きになり、

○フラムシェンとパリに行く

○フラムシェンの赤ちゃんをみる

という新しい目標をもち、人生にたいして前向きになれるようになった、という過程に観客の方も感動させられるのかなと思います。

 

お芝居冒頭でオットーは 、「気づかないうちに人生が通りすぎてしまった」といったニュアンスのことをいいますが、ラストでは「人生はホテルの中にあるのではなく人の中にある」といったことをいいます。いい人生とは最高級ホテルに泊まること(他の人が決めた基準)で決まるのではなく自分できめることができる、ということでしょうか。

 

でも、夏美ようさんが言ってたみたいに、フラムシェンがオットーを本当に好きなのかはよくわからないですよね。フラムシェンのような若い女性にとってオットーみたいな冴えないおじさんは魅力的にはみえないでしょうしね。でも、フラムシェンの妊娠をなんの迷いもなく受け入れるオットーかっこ良かったです(*´∀`)

 

そして、フラムシェンと出会うきっかけをつくってくれた男爵からもらったシガレットケースを、オットーはエリックの子供にあげます。

 

お芝居の前半で男爵はシガレットケースがエリックのものになるよう遺書をかこう、といっています。結局、男爵はオットーに担保としてシガレットケースをあげてしまいます。これは、財布をすったことを知りながらも見逃してくれたオットーに対する誠意のあらわれですよね。

 

そして巡りめぐって、シガレットケースはエリックの子供にわたります。男爵は予想だにしなかったでしょうが、人々の誠意や善意によって、シガレットケースが次世代に受け継がれていきます。何だかロマンを感じます(*´ω`*)

 

ですが、この場面の後はそれぞれ苦労しそうですよね。

 

オットーは、お金がつきるか死んでしまうかしてしまいそうですし、そうなるとフラムシェンは仕事なしの子持ちになってしまいます。

 

また、グルーシンスカヤだって遅かれ早かれ男爵が死んだことを知るでしょうし、悲しむグルーシンスカヤをみてラファエラだって悲しむでしょうね。

 

それでも、前半の5人が電話する場面と比較すると、それぞれのキャラクターが次の段階に進んでいきます。キャラクターが抱えている悩みは、すぐに解決できるようなことですし、次段階に進むということが大切なのでしょうね。

 

何だか、まとまりもないのに長い感想をかいてしまいました( ̄▽ ̄;)他の場面の感想は次の記事に書かせていただきます。